*「座談会:もう一つの主役・舞台美術家たち ①」のつづき
●映像を使用する舞台●
柴山:今出た話ですが、映像を舞台で使うようになって…小劇場ではそこまでではないかもしれませんが、映像によって何か変わりましたか?
市岡:遠見を描かなくなったんじゃないですかね、もちろん歌舞伎などは違いますけど映像が入り始めて、より奥行きが出てくるわけですから‥‥僕はやっぱり好きじゃないですけど。
権藤:映像で出しちゃえ、みたいな。
中島:映像を使うってなった時に、一番言われるのが真ん中に白い大きな壁を作ってくださいと。
次山:(笑)必ず言われます。
中島:プランがそれ固定になる。
次山:映像はすごく縛られますよね。
市岡:この間なんかはアイドルの舞台で「全部白で作ってくれ」と言われて。後ろのパネルも全部真っ白でプロジェクションマッピングでどんどん変わっていくのですごいなと思うんですけど、ゲネとか付き合ってるとだんだん飽きるんですよね。映像が変わっていくだけで‥‥。何年か前だけど、小道具まで映像なんですよね。最初は「オ!」と思いましたけど。
権藤:世田谷とかでも実験的な演劇と映像を組み合わせる作品ありますよね。ナシだとは思わないけど美術家としてはスクリーンを用立てるのは苦労しますよね。何に映すのかと。スクリーンじゃないいろんな素材、それに映すのかという面白い映し方もありましたし、自分でやる時は悩みどころですね。
次山:人に映したりしますもんね。。白いTシャツとか着て。それだったら楽だけど。
権藤:映像入れても演劇だったら、映像以外の尺が圧倒的に長いわけじゃないですか。このために白みを何かをそれなりの大きさで置かないといけない。この瞬間だけに?本筋はこっちなのに?それ要らなくない?とか思っちゃうことはあります。
中島:スクリーンを使った映像だけだったら引き落としの…スクリーン幕を吊っといて必要な時に網元で操作して。
権藤:頭と終わりの それこそ休憩後とかだったらやりやすいけど、劇場の機構にもよったりする。
市岡:でもやってましたね、僕ら。テアトルハカタの頃にもう先生がやると言って。紗幕にスライドを映してその中で奥の灯が見えてきて‥‥これは正直かっこいいなと思いました
柴山:映像を使うとなると、また違う気の使い方をしなきゃいけなくなるわけですね。それはいつ頃から言われ始めましたか? 演出家から今回は映像を使いますと言われ始めた時期は。
次山:僕は2000年ぐらいからやってますね。スライド系の映像です。
柴山:文字情報で説明するようなレベル? それとももう少し芝居に組み込んだ形?
次山:イメージ映像みたいな感じで組み込むことは。「HallBrothers」もけっこう映像使ってましたし。
糸山:ハード的に言うと、ビデオプロジェクターが最低でも5000ANSI(ルーメン)(プロジェクターの明るさの単位)以上ないと舞台の映像が見えない。
投影するレンズ、輝度、明るさのプロジェクターが割とリーズナブルな価格になり始めてみんな「使ってみようか」という時代。初期のプロジェクターはシャープで500とか700アンシーしかないのに、BARCO(バーコ)は、明るさでは、画期的だったんだけど一日のレンタル料が30万。それを使って芝居をやりたいという人はいない。
権藤:芝居じゃなくていい。
糸山:それが今5000アンシーくらいだったら比較的安いプロジェクターが出てるいので、小劇場系だったら。
柴山:使ってみようかなって気になるんですね。安価なのが出始めたのはいつ頃ですか。
次山:2000年初頭ぐらいからできましたよ。4200ANSIのものを一台持っていましたから。
糸山:「売れ線」(非売れ線系ビーナス)もご多分に漏れず映像を使いたい時期があったので。
柴山:では大体2000年ぐらいから変化があったということですね。
次山:そうですね。演出の一部で使われるイメージですね。背景全部投影とかは小劇場では難しいので。
幸田:たぶんパソコンが普及して編集ソフトを誰でも使えるようになると、映像かっこいいから作りたいなとか。
次山:リソースの問題が一番大きいですよね。映せるんですけど誰が作るんですか、というのが一番大きい。
幸田:僕、最初に映像というかその時スライドですけど、100枚ぐらい使ったんです。そしたら壊れて(笑)。
一同:大迷惑(笑)
幸田:その時次山さんに照明入ってもらってて
次山:スライドの明かりしかないところで演技するシーンがあったんだけどスライドが壊れて映らない。真っ暗になっちゃうから照明のシーンさっと作って。
幸田:それが2001年。次に映像使ったのが2004年。僕は使えなかったけど友達で編集できるよという方がいたので「こういうのを作って」と。
柴山:では技術革新と共に…
次山:映像は間違いなくそうだと思います。

舞台美術のメインはスクリーン構造と透けて中が見える農業用の不織布を使用し
幻想的な繭にも見える「ホワイトハウス」を完成させた。


権藤:俺も同世代の演劇人が編集ソフトとそれなりに明るいプロジェクターを手に入れて演劇に持ち込んたのが2001年。
次山:やっぱりその頃ですね。
中島:芸工大の時ですね、90年頭ぐらいに僕、演劇部に関わってたけど、その頃の人たちが画像学科とかあったので高価な機材とか割と自由に使えたんですよ。だからプロジェクターとか普通に使ってたし自分がやり始めた頃にはそれがあったという印象で。
権藤:我々が大学入った頃ってHi8(ハイエイト)とかアミーガ(Mac台頭前のPC)とか使ってた。
中島:そう、アミーガ使ってた。
柴山:変化という話で言えば、皆さんが長年携わっていて「画期的な変化」と感じたものは?
市岡:ナグリからインパクト(ドライバー)に代わったこと…!
一同:(爆笑)めっちゃ大きいと思いますね。
市岡:それまでは釘叩いて、例えばパネル一枚でも、ベニアは25ミリの釘と材料は50ミリで打ってたんですよね。それがコードの付いたドリルにどうやら+ドライバーを挿してナゲシを打ったらできるらしいみたいなことを。最初は工芸社がやり始めました。道具の世界じゃなくて。工芸社がたくさん福岡にあったから。展示会の人たちがやり始めた。その頃はインパクト機能が付いていないドリルで、ジュルジュル回るんで「ジュルジュル」って呼んでたんですけど。
一同:爆笑
市岡:これイイなぁ、ジュルジュルって。最初にコードがついたのを買って使ってたんですけど、そのうちインパクトドライバーみたいなのが出だして、充電式の。これはでかいですよ。それぐらいしか変わってない、道具の世界は。照明とか音響はね、年々変わっていくけど。
権藤:でも道具方の魂としてみんな持ってるんでしょう。
市岡:みんな持ってます、ナグリは。
●劇場との付き合い方●
中島:ホールのパネルとか人形とか打つときは…
市岡:釘じゃないとダメ。ホールによってちがいますけどね。博多座はインパクト全然OKです。
柴山:歌舞伎の幕間でトントン叩いてますけど?
市岡:あれはナグリです。だから皆さん行ったらわかると思うけど、博多座は綺麗と思ったら大間違い、床はボコボコです。キャナルもOKなんですよね。全部床平台で組んであるから。
権藤:作品本位だからですよね。公共施設になるとそんなことはできない。ちゃんと戻してねと。
糸山:商業ベースで立て込むところは、基本。公共ホールの普通の劇場は釘で。
市岡:打たせてもらえないところもあります。
柴山:どうするんですか?
市岡:シズ(おもし)を置くか、人形立ててシズ置くか、パネル少し斜めにして…
柴山:危なくないんですか?
市岡:まぁ、危ないですよね。打たせてほしいです。でもありますよ、床がすごく綺麗なところ。
権藤:きれいなホールで釘穴とか開いてないと打てなくなります。きれいすぎて、いいと言われても打てない。
中島:つやつやしたフローリングみたいなところは釘御法度です。だからどうしても釘打てないからシズ置くとか。
次山:僕たち、ぽんプラザの一番初めに貸し館で入った劇団だったんですよね。その時はホントにバトンにテープを貼ってくれるなとかかなり厳しいこと言われましたね。
市岡:でもいまだにね、道具入れる時はブルーシート敷かされるしね。
●美術プラン●
柴山:美術プランを描くのは…
市岡:平面はデジタルですが、エレベーションは絶対手描きですね。僕はダメなんですよね、CGぽいのも嫌だし。演出がAIで作ったイメージ画像を見せて、これでお願いしますって。でも、実際にはかなり厳しい。
権藤:強度とか?
市岡:それも含めて。イメージには近づけますけど。
権藤:ビジュアルイメージはこれですと、でも僕らがやるのは立体的な話なので。
中島:それこそそれが図面はプロトコルなので、図面を通して会話している状態になって、それから演出のイメージを読み解いて、この要素が必要なんですねと整理する。
次山:これから変わっていくんでしょうね。きっと。
権藤:そうかもしれないですね。演出家が「僕のイメージはこれです」と、そしたら。
市岡:それが怖いなぁと思い始めて。
次山:AIの進歩がさらに進むと、我々がイメージする物がAIでできちゃうわけだから。
市岡:そうしたら技術が要らなくなるわけだから。大道具さんだけでよくなる。
権藤:リアライザーにシフトしていく。
市岡:どうなんだろうなぁと思いますよ。大きいところはちゃんと劇団四季にしても摂さんのところにしてもちゃんと一級建築士の資格を持った人たちが図面を引いている。金森馨さんとかはしっかりデザインを描いて。それを形にしてくれる人がいらっしゃったので。そういう人たちだけで良くなるかなと思います。直接、演出家なりディレクターなりがAIに話して作ってくれたら、それを図面にしてくれる人さえいれば。
次山:でも何を使ってどう作るかが大事じゃないですか。素材とか。
市岡:そうですね。でもそれもAIが選んでくる時代が来るんじゃないかと思いますけどね‥‥。
柴山:素材…さっき骨の話がありましたけど、素材も全部皆さんが考えるんですよね?
次山:そうですね、ホームセンターをグルグル周ったりしてますよね。
柴山:これをこうやったらこうなる、なんて考えるんですよね。なんか楽しそうと思ってしまう。
次山:あーその間が楽しいかもしれないですね。
市岡:この前、2本ぐらい見たんですけど、雪山の幕を使って(『我ら、大八食産登山部』)、面白いなと思ったり、和紙を使って垂れ下げたやつ(『藍あやめ、紅つばき』)、面白いなと思ったり。(注:どちらも中島さんの美術)発想みたいなものが、経験のない子たち‥‥僕みたいに師匠から習って、図面の描き方も「こうだ!」と言われてやっている人よりも、そうじゃない人の方が面白い発想をする瞬間があるんですよ。僕にはできないなとか。勉強になるぅって。
柴山:芸工大はまたちょっと違いますけど…大谷とか専門学校は舞台の図面を描く授業などはあるんですか。
権藤:芸工大は図面を描く授業がありました。
市岡:それは道具帳まで描くの?
権藤:道具帳までは…パフォーミングアーツの授業ではないので。オブジェクトを3Dに描くとか、ドラフターを使って。
中島:僕は工業設計だったので機械製図を教えてもらったんですよね。だからそれを応用して図面を描く。ただそれだけだと演出家は分かんないんですよね。だからこの形を理解してもらうかといったら模型を作るとか
数人:ああ、作る作る。
中島:コンピュータグラフィックスのCADの3Dで作ってこの角度からこうなりますよとかいうと理解してもらえると。
市岡:僕はしない。出来上がったものが手描きで描いたものに近いなと思っているので。手で作ってるから質感も違うし、いかにもよくは見えるけど出来上がったものは手描きの物に近いなと思うから。海外でも一時はそういうのが出てきて流行ったみたいですけど、やっぱり元に戻ってるのは手で描いたり配色する方が出来上がったものに近いからと思います。例えば博多座で一番多い時は32場20景あって、その道具帳ってだいぶ分厚くなるんですよ。そうすると追いつかなくなるので、ベクター(ベクターワークス)できる人に「悪いけど外枠の線だけ描いて。枠の中は僕が書く」みたいなことはやりました。
柴山:今、次山さんもCADは使わないとおっしゃったけど
次山:時間もとれてなくてマスターできてないので。2Dは使いますけど3Dは使えない。



柴山:確認なんですけど、道具帳というのは、プランの絵のことですか?
市岡:エレベーション、僕は「絵面」って言ってるんですけど客席から見た図。で、「平面図」は道具が何処に配置されているか。道具を作るためのサイズが細かく入っているのが「道具帳」。
中島:要するに大道具さんにこれで作ってくれと渡すのに…
市岡:そうです。とか、絵描きさんにこの配色で、とか。僕らがテアトル時代必ずやっていたのが道具チームがいて、演出家がいて、まず図面が孫福先生の細かい図面が東京から来るんですけどそれをみんなが勉強会でどこから作り始めたらいいのかとか。僕は最後に色を入れていったり遠見描いていくので、遠見が一番時間がかかるので「遠見から先に叩いてね」「出来上がったらすぐ紙貼って」巡演物は紙貼らないですけど、劇場に仕込む物は全部紙貼って。尺マス目みたいなのを引いて。図面通りに、それこそ色もそうですけど、サイズにも厳しかったので。
柴山:そうか、作る順番もあるのか。
市岡:あります。でも一人で作る時はね?
中島:あんまり関係ない。…作る順番としては場所を圧迫しない物から作る。大きい物を先に作ったら作業をするスペースがなくなるから。
幸田:僕は家で作ってるんです。それと隣の公園。だから順番もあまりないです。
柴山:順番で思い出しましたが『DAIKU GASSHOW』、あれも中島さんですよね、舞台上で芝居を進行しながら家を建てていく。あれはとても驚きました。
誰か:どこでやったんですか。
中島:サイエンスホール(六本松)と早良市民(ホール)です。わかってる人がいないといけないので僕も出演して。間違えていたらそこを直しながら。
柴山:危険も伴うんじゃなかろうかと思って。
中島:だからできるだけ簡略化して。危なくないようにはしました。
次山:ちゃんと簡略化されているのが分かるからすごいなと思いましたよ。「ここまでパーツにしてあるんだ」みたいな。ある程度はめ込めばいいだけにしてあって。
中島:演出の鶴賀皇史朗君のオーダーで、基本は釘を使わない…宮大工の仕事なので、じゃぁはめ込み式にしようかと。
柴山:手間がかかるし…何がすごいかって、時間内でセリフと…尺に収めてピッタリ終わらせる(芝居が終わるまでに家を建てる)。時間配分も…






権藤:劇場に入ってからじゃないとちゃんと稽古できない?
中島:けどね、一回ぽんプラザを借りて仮組した。組み立てに関わる人だけ集まって仮組して、ここまで作れたらいけるねってとこまでやって。人が上に乗らなきゃいけない、その強度を担保しながらどれだけ簡略化できるかと。
●舞台空間の上部を使う●
柴山:人が上に乗る…例えば幸田さんは2階建てを作られますよね。それから『芝居屋コロシアム』では上の空間(塔)を使うことをテーマにして参加劇団に芝居を作ってもらいましたよね。横に広がる芝居は当たり前ですが、上の空間を使うというのはなかなか難しいのではないかと思いますが、その辺りで皆さんは何か思うところはありますか。
次山:順番的には下から行きますよね。手をかけていくのはまず正面。次はたぶん床なんですよね、お金かける順番としては。そして最後が天井なんですよね。天井に吊りものをして屋根掛けたいと思うけど、そこはなくても成立するので。上の方に行くのは難しいと思います。強度上の問題もありますし。
市岡:やっぱり演出家次第じゃないですか。僕もよく山台組んでブリッジを作るんですけどそれは立体的に演出したいからですね。平面の中では限界があるから。
次山:それをつけただけで立ち位置の違い、役柄の違いが空間ではっきり分かれるからですね。
柴山:ただ小劇場系のお芝居だとなかなか…天井の問題もあるし高低差を利用した芝居は少ないですよね。だからこそ逆に高低差のある舞台は印象に残りますね。
中島:カタストロフィに向かっていく作品の時に、最後の盛り上がりの時にここ(下)で物事が起こる時とここ(上)で物事が起こる時ではお客さんの表情が違うんですよ。やっぱり上に見るというだけお客さんの気持ちを動かすことができるんだなと。
権藤:位置エネルギー。
柴山:「芝居屋コロシアム」では塔を使ってやりましたよね。ぎゃおさんお出になられてた。
ぎゃお:はい。舞台写真を持ってきました。テーマとセットは統一で作品は5劇団バラバラだったので、私は宮大工の棟上げの飲み会というセッティングをして。酔いちくれの棟梁役をしました。「Pa! ZOO!!」で高さがある作品はこれしかない。

劇団PA! ZOO!!

柴山:いや、多くの劇団でそうだと思うんですよね。「HallBrothers」さんが珍しいくらいで。
ぎゃお:うわぁ!って思いました、やっぱり。すっげーって。


幸田:ありがとうございます。でも僕のは結局、階段状になってるので簡単っちゃ簡単。2階の下の部分、階段下の部分って出入りぐらいしか使わない。お客さんには見えていないんです。本当に難しいのはお客さんから見える1階の上に2階がすっぽり載っていることだと思います。それをポツドールとかがやってるのであれはどうやってるのかなと。たぶん鉄骨なのかなと思って。木でできないですよね。
市岡・中島:できますよ。
市岡:2×4(ツーバイフォー)さえあればできますよ。
柴山:2×4って柱なくて壁で建てる奴…?
次山:いや、柱もあります。
中島:工法は壁で作ります。その材料の木枠になる部分に使う木材を2×4材と呼んでいます。
市岡:昔は杉のかまち材しっかりしたのを使って。
次山:2×4材は今は簡単に手に入ります。
幸田:いいこと聞いたので今度からそうしてみます。でも照明はどうするんですか。
市岡:例えば、平台の裏側に仕込んだり。
ぎゃお・幸田:へぇーはあ! (皆さんが口々にあれこれ言っている…)
市岡:今は特にLEDの細い奴がありますから。
権藤:とはいえですよ、そんなうまく照明当てられない。
数人:(笑)
権藤:3~4寸高くらいしか吊れる空間がないとか。LEDなら可能かもしれないけど、照明さんともよく話した方がいいと思います。どれくらい機材を吊る空間が必要なのかとか。吊れても全く光が広がらないこともある。
●福岡市の演劇、そして今後●

柴山:今後作りたい物・イメージ、あるいは福岡市の演劇がこうなったらいいなとか、教えてください。
中島:福岡市内の劇場がないのが…頭打ちになるなと。
次山:ぽんプラザ一択ですよね。市民ホールはいまいち使いづらいし。
柴山:どんな劇場ならいいんですか。
中島:料金的にぽんプラザよりちょっと高いぐらいで、キャパが200~300…まぁ400あれば十分な感じ。なにかブラックボックスの劇場が1つあるとステップアップできるんじゃないかと思います。
次山:中間がないんですよね。ぽんプラザの108の後いきなり大きくなる。
権藤:天神二丁目にね、252席という素晴らしい規模のホールがあったんですけどね。夢天神。
市岡:綱元が重くて‥‥。
権藤:手頃だった気がします、規模感は。
市岡:規模感はね、良かった。
次山:昔の「スミックスホールESTA」みたいなね。
柴山:あそこは何もなくがらーんとしたイメージでしたが。
次山:何もなかったです。でも照明が吊りやすくて。
柴山:皆さんにとってはガラーンとしていた方がいいってことですか?
市岡:暗転も作れてちゃんと袖がある、上下。奥行きは三間以上。
権藤:自分たちでちゃんと設計できる、袖から何から。
柴山:では平土間じゃないけど客席も含めて何もない方がいいってことですか?
次山:何もないのは今度は客席を上げるのが困るので、ロールバックの方が助かるのは助かりますね。使わなければ使わなくていいから。
権藤:何もない方が最初から客席も含めて設計できる、対面式もアリーナも作品に合った位置関係を作れる。
次山:時間をかけてじっくり建て込みができる環境が欲しいですね
一同:(笑)
市岡:こっちからはあり得ないですもんね。営業できないですから。こんなセットを作りたいんでこんな芝居を作ってくれませんかって。
中島:若手がこのグループの作品を見て自分たちもやってみたいと思う作品を作りたいですね。やりがいがあるなと思うんですけど、なかなか難しいなと。
幸田:僕は最初、リアルな具象の舞台を作ろうと思っても全然わからなかったわけですよ、だから二の足を踏んで簡素な素舞台ばっかり作っていた同じように若い子とか何も知らない人にできるよ」ということを伝えたい。
ぎゃお:同時進行(作ってる)だから…。自分も作ってきたから…若手…若手っているんですか? 美術家って。
権藤:聞かないですよね。
市岡:いない。
ぎゃお:それがなんか…。意外といない。こんなに面白いのにと思っているので。
中島:「ロッカクナット」の原良輔さん。東京でやってるんだけどたまに福岡にやってきて美術やってる。彼は20代で。九州大学で建築やって修士号とって卒業して、家具やライブイベントの美術もやってますね。舞台も上杉祥三さんのところでやってたり、近いところでは10月に福岡で美術しますね。
市岡:装置家や美術家同志は普段会わないもんね。道具の貸し借りとかはあるけど。
権藤:そもそも舞台美術家は一緒の座組に入ることないですからね。
市岡:装置家は2人は要らないからね。
柴山:北九州芸術劇場やAMCF企画でも舞台美術のワークショップや講座が開かれたことがありましたけど、そういうのがもっとあれば若手も増えていくのかもしれませんね。
…話は尽きませんが時間が来てしまったので、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。

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