柴山麻妃

福岡の演劇の歴史

福岡の演劇の歴史3 生活舞台④

第三期 モスクワ公演と、主宰の退団、その後 2004年に劇団生活舞台は創立50周年を迎えた。独自性のある活動をしてきたが上演頻度は低く、だがマイペースを保持したから50年続いてきたといえるのかもしれない。その劇団の活動のピークにモスクワ公演...
福岡の演劇の歴史

福岡の演劇の歴史3 生活舞台③

第二期 モスクワ公演前 生活舞台の第二期の特徴は、大きく2つある。1つに地域を題材にした芝居を創作したこと、もう1つは身近な社会問題を提起する芝居を手掛けるようになったことだ。 「生活舞台2」で述べたように、徳永瑞夫が福岡を離れた(1960...
福岡の演劇の歴史

福岡の演劇の歴史3 生活舞台②

第一期 徳永瑞夫とその影響 さて終戦後からの5年間はこのような文化活動が興隆するのだが、1950年に大きな出来事が起こる。朝鮮戦争を前に占領軍命令としてレッド・パージが強行されたのだ。レッド・パージとは、共産党員やその関係者の公職追放である...
福岡の演劇の歴史

福岡の演劇の歴史3 生活舞台①(…の前に「珊瑚座」)

*「劇団生活舞台」は、福岡市にある創立70年を過ぎた老舗劇団である。1954年7月に創立した。活動には波があったものの、プロでもない劇団がこれほどの歴史を持っていることは大変珍しい。だが何よりもこの劇団を特徴づけるのは、戦後間もない頃から始...
インタビュー

インタビュー:秦かよこさん(脚本家・俳優/ペッツ)

秦かよこさん(脚本家・俳優/ペッツ)*「座”K2T3」時代から舞台の上で秦さんを見てきた。最初に見たころからかなり年月(ひょっとして20年近く前!?)が経っているはずなのだけれど…秦さんって変わらない。私の中で舞台の上の秦さんは、飄々とした...
記者会見ほか

キビるフェス2026 記者会見

2025年8月29日(金) @ぽんプラザホール*10年前に始まった「キビるフェス」。前身の「福岡演劇フェスティバル」の頃から、観客の立場やら審査の立場やらでお世話になっていて、気づくとかなりながーいお付き合い。特にキビるフェスでは、私がその...

『2.5次元文化論 舞台・キャラクター・ファンダム』須川亜紀子

 本の紹介(9)『2.5次元文化論 舞台・キャラクター・ファンダム』須川亜紀子 青弓社 2021年   いつの頃からか「2.5次元芝居(舞台)」の数が急増して、私の周りにもファンがいる。それで、いつだか私も勉強のために見に行こうと、『テニス...
映画

映画『六つの顔』

 ●六つの顔監督・脚本:犬童一心出演:野村万作、野村萬斎、野村裕基、三藤なつ葉、深川博治、高野和憲ナレーション:オダギリジョー題字・アニメーション:山村浩二音楽:上野耕路監修:野村万作、野村萬斎感想 狂言師、野村万作のドキュメンタリーである...
福岡の演劇の歴史

福岡の演劇の歴史2 放送劇団③ KBC放送劇団-2(インタビュー編 園田晴久さん)

<KBC放送劇団 園田晴久さん>2006年5月29日、30日インタビュー*園田さんは、五大学合同演劇祭で活躍し、KBC放送劇団創設を働きかけ、そして劇団道化を設立し…と福岡の演劇シーンで重要な役割を果たした方である。 東京に育ち高校から福岡...
福岡の演劇の歴史

福岡の演劇の歴史2 放送劇団③ KBC放送劇団-1

KBC九州朝日放送  九州朝日放送は福岡で二番目に誕生した民間放送局である。1951(S26)年に予備免許を受けながら権利を放棄した西日本放送の関係者に朝日新聞が協力することになり、1953(S28)年、本間一郎を社長として久留米市日吉町の...