シアターカフェ『西のまるい魔女』0の地点

*2016年から福岡、小倉、久留米などにおいて不定期に「シアターカフェ」を開催してきた。シアターカフェとは、観劇した後に有志の観客(10名程度)でお茶を飲みながら、見たばかりの作品について語るというものだ。作品の役者・劇作家・演出家が参加してくれることも多く、毎回かなりの盛り上がりを見せる。

*本作はキビるフェス2026のお芝居1作目である。本作の俳優、作家・演出家は、私がもうずいぶん昔から(古くは20年以上前!)舞台で観てきており、個人的には「なじみの」感じがする演劇人たちだ。ただ今回は、私と同世代の彼女たちが等身大の姿…でありながら半音上がったようなファンタジーを見せてくれたせいか、シアターカフェもいつもよりほわほわ♥していた気がしている。出演者3人も舞台衣装のまま早々に登場してくれ、一緒におしゃべり。楽しい時間だった。

柴山:このお芝居をどのようにご覧になったのか一言ずつお願いします。

パラコ:最後の「シャランラ」を3人でやられた時に胸にグッとくるものがあって涙が流れてしまいました。最初は面白いなと思ってたんですが、最後にギュッと…言語化するのが難しいんですけど胸いっぱいになってお芝居を見終えるというのを久しぶりに体験しました。

としこ:50代の設定の3人ですよね。自分がその年代の頃はどうだったかなと思いながら見ていましたが、あんまりそんなことを考えていなかった気がするんですね。でも7,8年ぐらい前から今3人が思っていたようなことを自分も考え出したなぁと。人によって時期が違うのかなと思うんですけどでも必ず思う時期があるんだよなぁって、もう一度自分のことを考えてみようかなと思いました。うるっときたところもありました。

よしえ:私自身も福岡市内でお芝居をやっています。出ている3人とも知っています。世代的にはちょっと私が上で、今としこさんが言われたように、まだ私もここまで考えてなかったなぁ、逆に超えちゃったなぁというのもあって、すごくよく分かるし刺さるんだけど、泣けなかったんですね。もしかしたらこれからそういう世代を迎える人のほうが泣ける芝居だったのかなと考えたので、いろんな世代の人の話が聞きたいと思って参加しました。

えいこ:私自身はアクションチームにいて演劇したり去年『モルヒネ』という作品の脚本を書いて峰尾さんに出ていただいたり、演劇のお仕事で一緒になったりしていたので見に来たんですけど、なんて言うんですかね、素敵の塊。いろんなシーンが「ここもステキ、ここもキュンキュンする」と。だんだんと3人の友情ができていくのがいいなと思いました。大人になっての友達というのが、職場で出会ったりとか相続のことできたりとかそういう設定からあの友情が生まれるのもステキだったし、流れもステキだったし、性格はバラバラだけど適当にやることの心地よさみたいな…片付けたくても片づけられないけど、それも心地いいよね、ありのままだよね、みたいなのが見ていてすっごくワクワクしたし楽しかったし、見終わって今とってもいい気持ちです。

ます:見始めてから最後までずっと頭の中で「素敵」と「かわいい」という言葉が…とにかく面白くてずっと刺激されてとても良かった。ちょうどまさに50代なんですけど、自分でも年代的にわかることもありつつ、私は人生経験があまりなくてそこまで考えてないという所があって…とにかく見て良かったと思ってます。

るみ:いつも見て誰かに話したいけど黙々と考えながら帰るので誘ってもらって嬉しかったです。楽しくて笑えましたし身につまされるところもあるし、私も片づけられないからそういう見方もできるし。最初、遺産相続の話で金銭的ないやな展開になるかなと思ったらあっさりと「放棄しますと」。私あんなに言えないなと。「それっていくらですか」とか。

一同:(笑)

るみ:いやなところのないお芝居で、そういうストレスを感じなくて3人ともいい人だなと感じながらお芝居を見てました。3人が同じ世代で、同じことを感じて、好きな漫画とか曲とかその時代の中で生きているからすぐに仲良くなれたんだろうなと。少し年齢がずれると、私が10才ぐらい違うんですけど、そういう人が入ってきたらどうなったのかなと、続編があれば見たい。3人の中に違う世代が1人入ったら違う面白さがあるかもと。

がんちゃん:50代の3人が主人公というのがあまり設定としてないのでどんなお芝居なんだろうと思って見に来て、ホントに面白かったと思いました。年をとってもその時の悩みがあるっていうのはその通りだよね、悩みがなくなるどころか逆に多くなるっていうか。最初よりも3人の魅力が見えて来てだんだん輝いて人間性が出てきていい笑顔になって、年齢重ねてもいいなと思えたので見に来て良かったと思いました。

まさやん:即興の踊りの活動をしていて40代半ばですけど、舞台でこれから自分がどうやって行ったらいいのか迷いの時期でして…しわも増えるし太るし、こういう状態で舞台に立ち続けて自信が持てるのかと考えるんですけど、その悩みのヒントをもらえるかと期待してきました。私より世代がちょっと上の3人でしたが、話題に共感もしつつ、こういう素敵な女性って自分の職場にもいたなと思って。魔法を使ってる人はその辺にもいるんだろうなと思って、自分もそういう風になりたいなと、いいお守りをもらったような気持ちで帰れると思いました。

柴山:「生前整理」「片付けられない/片付けたくない気持ち」「呪文」「魔法」といったキーワードが立っている芝居だと思いました。魔法で問題を片づけちゃうアニメが昔はあって、いつの間にかそれができない現実を知る年齢になっていて…からの、魔法をもう一度。刺さる要素を用意した芝居ですね。これからどうやって生きていこう、やりたいことはあるけれどもう遅いのか今からまだできるのか、自信もなくなる…例えば「(職場を)やめようかな」と軽く言ったら「ああ、残念です」と軽く言われてしまって、そんなつもりじゃなかったのに引き留めてもくれないんだ、必要とされてないんだというエピソードがありましたが‥そんな自信もなくなる年代であるということも、皆さんと話したいなと思いました。

 一つ分からなかったのは、三角(ミスミ)さんが「1970年代問題を片づけてくる!」と言って施設にいるお母さんの所に行きましたが、彼女はどうしたかったのかなと。結果は描かなくてもいいけれどもう少し問題が焦点化されていたらいいのかなと思いました。

 泣けた方、どこに泣けたのか教えてもらえますか?

パラコ:最後に「シャランラ!」と3人で言った時にグッと来たんですよね。なんでだろう…。

柴山:泣けなかった人はなぜ泣けなかったんでしょう?

よしえ:私はこれで泣くのはちょっと恥ずかしい、…ちょっと上とはいえあまりにも近い(年齢だ)から「自分のこと見て泣くの、恥ずかしくない?」というブレーキがかかったのかも。少し下の人の方が素直に泣けるのかな。

としこ:私はもうちょっと上だから…さらに。

よしえ:池田さん(作・演出)は私に近いわけで、池田さんが50代はこれで泣けると思ったのかな。池田さんはあれ見て泣かないんじゃないかと想像しながら。

柴山:年代の話ですが、例えば『キャンディキャンディ』を始めとして漫画がたくさん出てきましたが…ああいったアイテムこそは世代が違ったら刺さらないこともありますよね。40代の方はどうでした、刺さりました?

まさやん:『キャンディキャンディ』よりちょっと下なので…でもアニメでは…わかる…。

パラコ:母が…

数人:母っ!?

パラコ:(笑)、「テクマクマヤコン」とか。なんとなく。

柴山:特定の固有名詞が通じる・刺さる世代というのはありますよね。客席に高校生の知人がいたんですけどあの子がどこまでわかったか。

よしえ:『キャンディキャンディ』をきっかけに友達になるなんていうのはきっかけとしてピンとくるか。そこは聞いてみたいですよね。その世代その世代に別のものがあるのかもしれないですけど、。

ます:私、ロボットアニメが好きでアニメソングも大好きだったんですけど、あれは子どものものだからと中学越えてからそういうのを表に全く出さないようにしてたんです。でも20代後半にあの時代のアニソンを歌いたいと思って、カラオケで歌った時にものすごく楽しくて。それまで我慢していたのが「これは歌っていいんだ」という…門無(かどなし)さんが『キャンディキャンディ』で二人とつながる感じに近いものがあると思って見ていました。

柴山:門無さんが『キャンディキャンディ』を読みながら泣いているシーンで、私グッと来たんですよね。彼女が解放されたんだと思うと…。

ます:あのシーンがないと、その後の友情が繋がっていくというのがなかったと思います。

柴山:今、世代の話をしましたけど、でも他方で…まとめて語られることの抵抗はないですか、皆さん? 今日の芝居の中でも「大人って全部一緒って思わん? でも…」みたいなセリフがありましたけど、確かに小さい時って本当に大人は「大人」で、でも自分が年を取ってきたら30代と40代は違う…とか。先日、法事で20歳下のいとこから「年の割に髪の毛きれいね」と言われて、

一同:(笑)

柴山:年の割にって…(笑)、彼女にとっては50代以上はぜーんぶ同じなんですね。自分もそうでした、でもこの年になって細分化して見ていくようになりますね。

よしえ:「ふりふりの人たちと同じにされたくない」というのがよくわかって(笑)。年の割に派手な格好してるけど、あれとは違うよって。単なる世代でくくれないもう少し細かい自分のこだわりとかがそれぞれに。

えいこ:お漬物屋さんの取材とか行かれたんですか?

柴山:あれ、お漬物屋さんというのがポイントよね、やっぱり。え、50代ってお漬物…?

一同:(笑)

まさ:それもスーパーに売ってるのじゃなくてちゃんとお漬物屋さんで買ったという。

ます:糠漬けは憧れるんですけど、なかなか大変と聞くので…

よしえ:糠漬けをつけるって、丁寧に暮らしていることの象徴、手をかけていることの象徴みたいな。

よしえ:私そのセリフを聞きながら「でも私、ぬかを腐らせちゃうんだよ~っ!」って。

一同:(笑) 

柴山:お漬物そのものもそうなんだけど、それをアレンジするというのもポイントの一つで。ちくわにしば漬け入れたのよ、とかクラッカーにクリームチーズとわさび漬けをのせて、とか。結局私たちがそのままじゃなくてアレンジを加えられる年齢になったのよというメッセージの一つかなと思って見てました。若さでの勝負はできないから、あれこれ足してアレンジして…(笑)

えいこ:お漬物屋さんというのがすごい良くて。とんでもないキャリアウーマンとか、結婚して離婚した人生の酸いも甘いもやってきましたという感じとか、子育てやってきましたとか、世の中が思っているおばちゃんとしての称号ってあるじゃないですか。おばちゃんだったらこれだけのことを積み重ねてきているはずだとか。でもそんなのを全然積み重ねてないんですよ。主人公は漫画たくさんの家に住んでいて、世間でいう「おばちゃん」の称号で生きてきてないんだろうなと思うと、その人が主役ということが楽しかったというか…

一同:うんうん。

柴山:「おばちゃん」を経てないというのは、世間では「未熟」ととられることもある。漫画が部屋にたくさんある、部屋も片づけられない、自信もない。でも一方ですっごく楽しんでいる。世間だったら「もっとしっかりしているべき」「いい年なのに」と言われてしまう。

えいこ:まさに。

よしえ:だから「おばちゃん」「その年で」と言われてすごく戸惑う。自分で自覚がないんですよね、齢を重ねてきたという。結婚してない、子ども産んでないからどっかで自覚してないんですよね。

えいこ:「おばちゃん」の年だと分かってるけど、「おばちゃん」と自分で言うことに自信がないんですよ。おばちゃんとして背負ってきてるものがないから。世の中のおばちゃんの称号を背負えないなと思うから、「おばちゃんに任せなさい」のおばちゃんになれない。でも世間的な年齢ではおばちゃんだから…そこでうーんと思いながら暮らしてるから…だから(芝居が)めっちゃ楽しかった。

一同:(笑)

柴山:仲間がいた、的な?

えいこ:すっごい幸せな気がしました。

ます:50代が主役、役者3人とも50代という台本がほぼない。そういう意味でもすごく面白かった。

柴山:50代の男性の芝居はあるんですよ、例えばMONOとか。20代から芝居やり続けて50代になった男性ばかりの劇団はその年代の作品も作っている気がするんだけど。

ます:一足飛びに60代、70代の人が過去を思い出すシーンで50代が出てくることはあっても、たぶんピンポイントで50代を描いた芝居って見たことない。

ます:考えてみると50代ぐらいって団塊ジュニアの世代だからボリュームはある層…そのボリュームが多い人たちのための芝居があってもいいのになと思いました。

よしえ:書いてください。

柴山:そうそう、るみさんが「相続の話になった時にもっと嫌な話になるかと思ったらあっさりと要らないですと言った」とおっしゃってましたが、そういう意味では現実的ないやらしさがない。50代女性の話だとよく更年期の話が出てくるけれどそういうのもない。ありがちな「嫌な」部分は出てこないけど、「何かを卒業していく」とか、「片付けなければならない、一体それは何を?」という点を突き付けているという点は面白いと思ったんですよね。

よしえ:いやらしさがなさの点で言えば、(門無さんの父親と三角さんの母親との関係という)ショッキングなことを門無さんから聞かされた時に三角さんが「どういうこと?」と自分の母親に対してツッコまなかったのも思いました。最後に聞くのかなとは思ったけど(そうでもなく)。そこ、さらっと行くんだ~と。書きたい本流じゃなかったからというのもあるでしょうけども、…ある意味ファンタジーなんだなと思いました。

一同:うん、ファンタジー(口々に)。衣裳もこんな感じだし…(口々に)大人のおとぎ話。

まさ:そういう意味では、糠くさいところがない。

まさ:1970年問題とは、もしかしたら、お母さんが浮気をしてできた子どもじゃないかと(三角さんが)考えていたんじゃないかと私は思いましたが、そういう話は一切出ない。あそこで出たらドロドロになり…

柴山:違う話になりますね。それは彼女が呑み込んだのか、お母さんがぼけて聞く状態になかったからなのかそれは分からないけれど、「片付けてくる!」と勢い込んだ割に最後にその話が出てこなかったのは何だったのかなと。ぼかしているのかもしれない。

柴山:さて「正論の暴力」なんですが…

まさ:私はよく言われます…。つい正論ぽいことを言っちゃって、妻に言われます。

よしえ:職場ではよくやっちゃいますね。私の方が正しいのにって思ったりしちゃいますけど…でも私片付けられない女なので(笑)、どっちもわかる。正論の暴力はよくわかります…正論を言ってる人にはつらいですよね。

柴山:「なんで私が謝らなきゃいけないの、抜けてる人にむかって」というセリフ。

一同:(笑)。それそれ。

としこ:知り合いの会社の男性で、正しくて誰が聞いても「うんうん」という正論を言う人がいるけど皆に嫌われている。でもそれを女性と男性では見方が違うみたいで。女性社員さんが見ると「かわいい、ちゃんとしたコト言ってるよね、言い方が子どもっぽい時もあるから、かわいい」と。

一同:あ~あ。

としこ:でも同世代の男性から見るととても嫌みたいで会話をしないとか。だから今日の正論の暴力のシーンは、あ、あの人かと思って見てました。

柴山:それと「片付けられない、片付けたくない」というセリフ、これは物理的な物もあるけど心理的な物もありますよね。50代で…片付けられないものを抱えるのは…ちょっと早い…?

ます:50代入ってから急に体調が悪くなって。52,3ぐらいの頃、このまま行ったら私はもう何年かしたら死ぬんだなと思って、病院で言われたわけじゃないですけど、その時にあと生きても10年ぐらいだから今までやらなかったことをやってみようと考えてみるきっかけになった。だから私にとっては50代で生前生理というのはわかるなと。

柴山:でもそれは始末するための整理ではなく、むしろ残された時間をどう使うかという整理ですよね。

ます:結果的にはそうですね。でもどっかでパタッと死んじゃってその後に色々遺すことになる…というのも。その時に後悔しないようにするというのがプラスの方面が「やり残したことをやっておこう」ということに。

パラコ:おじいちゃん、おばあちゃんが亡くなって、親が処分しているのを見ている。だからそれを見たことによって、いつかは来るんだろうなと思った事はあります。

よしえ:親のことを思いますよね。

まさやん:年齢的にはそんなに考えないはずだったんですけど数年前に大きな病気をしまして、その時に、再発したら長くないかもしれないと考えて、それをきっかけに踊りの活動をしようとか思いました。年代からしたら早いかもしれないけれど、考えました。

柴山:ちょうど40代後半から50代からが転換期で、身体も環境も変わるという時期なので、次の10年のための過去の清算とかやり直しとかの「片付け」、自身の見直しをするということなのかもしれませんね。…それにしても3人は可愛かったですねぇ。

一同:大笑い。(気づいている人も、そうでない人もいるようです…)

ます:お三方とも身体がすごい切れてて。

柴山:これが明らかに「疲れている…」という女優が今日の芝居をやったら、どうだっただろう…?

一同:(笑)

よしえ:そこはファンタジーだから。ファンタジーでいてくれないと(笑)。

柴山:でも疲れているおばさんが、最後に可愛く見えたら、ホントの魔法じゃないですか。

一同:そうですね~。

柴山:二人に言われちゃうじゃないですか、「え、一人で?」と。でもね、夫も『キャンディキャンディ』を読んだという、救いがあって…。

柴山:きっと夫も、仕舞い損ねていたわけですよね、読み終えてないという。誰にでもあるのかなと、本でもなんでもいいけどしっかりと「終えて」いなかったこと、卒業できていなかったことが。死ぬ時に「あぁ、あれを読み終えて死にたかったな」とか思うかも(笑)。

よしえ:その前に美内(すずえ)先生死ぬから(笑)。それにしても、「あれから読んでない、40年」ってところに…「40年!!」と。確かに10年前とか、ついこの前だから。

一同:そうそう!

柴山:そういうことが語れるというのも豊かになったということかもしれないと思います。年齢を聞かれると…例えば子どもに教えている教室で年齢聞かれてもホントのことは言わないんだけど(笑)、でもその一方で10年20年30年というふり返って語れる時間があるのは豊かよねとも思える。これが40代の時は「年取ったわ」と言ってもちょっとまだ現役感もあって、でも50代になるといい意味での開き直りもできるというか。積み重ねてきたよね、これからもね、と思える年齢になったのかなと。

がんちゃん:そうね、40と50はずいぶん違うから。40の時はまだ「若者のの部類に入れて~」と思ってたけど今はもうそんな気はさらさらないし。私『エースをねらえ』がめちゃめちゃ好きだったって、忘れてたって、久しぶりに聞いてめちゃめちゃ嬉しかったです! あんなに好きだったのにどこに行ったんだろうって。

がんちゃん:なりました!

よしえ:全巻読み直しやりますか!(笑)

がんちゃん:私、二人がエプロンを直し合っているのがすごく好きだったんですよ。違う性格の2人がこうやってお互い認め合っている、一緒の職場で働いていていいなと思いました。いいシーンだなって。

柴山:丸井さんの「卒業してきた」ってセリフだったかな、あれがじんわりと…学校の卒業ではなく人にはそれぞれの卒業があるなって思いましたね。

るみ:退屈だと寝てしまうんです。でも今日は笑って考えて思い出して北九州の漫画美術館に行って読みたいって考えながら見てました。

一同:いい~、ああ!

柴山:峰尾さんちもすごいんだけどね…

よしえ:私、あのシーンは完璧に峰尾家。全く同じことをやったことがあるんですよ。峰尾さんが選んだ漫画を借りて帰る。

柴山:セリフに「よくいたでしょう、友達のうちに遊びに行ったのに漫画ばかり読んでる人」ってあったけど、ごめん、私それでした…って思って(笑)。

一同:(笑)(私もそれという声、次々と。)

よしえ:女優仲間の実家が築100年ぐらいある家で、やっぱり崩して建て直すことになって最後のイベントをやらせてもらったんです。それをFacebookで見た池田さんが「門無さんの家はまさにこれだったのよ!」と。私は三角さんの家を峰尾家だ!と思ったし。

柴山:家を片づけるっていうのはすごく感慨深いことですよね…門無さんが一部屋ずつ紹介していって「ここにあるもの以外はすべて処分します」と言った時にその切なさは…今はまだ分かったつもりで分かってないんだろうなと思いながら見ましたね。

ます:私の妻が両親を亡くして、大阪なので行って整理して戻ってきてまた行って…けっこう手間がかかって。捨てられないものを送ってくるので家がだんだん物が増えていくっていう…(笑)状況になってます。これを子どもたちに継がせることになるのは困ったなという話もしてます。

えいこ:もう一つすごく好きな設定があって、お母さんがおこわを作った設定で(三角さんに)ハンカチをわたすじゃないですか。「うちは?」って聞いたら「こっちがおすそ分けだよ」と言って「よかった」って言うじゃないですか、あれが好きだった。

柴山:「わけわけ」でしたっけ。

えいこ:お家が主だよということなんだろうな、こっちはあくまでもおすそ分けだよと言ってるのが好きでした。

よしえ:最後でいいんですけど、ラストのカラオケメドレーの種明かしをお願いします(笑)。

ます:見始めたとき、丸井さんの動きが素敵だなと。あれでグッと引き込まれた、可愛いなと。

としこ:門無さんが一番何かを抱えている人と思った。

一同:あ~。

としこ:孤独、心に闇…じゃないけど…

一同:大笑い

まさやん:お部屋の健康器具がいっぱいなのも「頑張ってらっしゃったんですね」って

パラコ:私、「わからん」ってセリフにグってきたんです。

パラコ:あそこがあって、涙が…あのセリフがきっかけだった。

としこ:そこまで涙は出てなかったんだけど、あそこでグッと…。

まさやん:またぜひ大人の女性が元気になる芝居を作ってほしいです。

るみ:漬物売り場編は終わってまた違う売り場で…(笑)。

柴山:魔女っぽかったよね。

柴山:では最後に、カラオケのシーンの種明かしを。

よしえ:ちゃんと新しい歌もアップデートしていくんだ!って。

柴山:「これ覚えるまで歌うよ」でしたね。セリフが優しいですよね。さっきも出た、たくさんの健康器具を見たときのセリフもそうだし。…ということで時間が来ました。たっぷりお話ができて楽しかったです。ありがとうございました。

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